コンポストを屋外に置くとき、多くの人が迷うのが「雨に濡れても大丈夫か」です。結論から言うと、ほとんどの方式で雨が直接入るのは避けるべきです。ただし方式によって事情が違うので、順に整理します。
先に結論
雨が入って困るのは、水分が増えて空気がなくなるからです。分解に関わる微生物の多くは酸素を必要とするため、水浸しになると分解が止まり、代わりに悪臭のもとになる嫌気性の発酵が進みます。フタが閉まる容器を選ぶか、屋根のある場所に置くのが基本です。
雨が入ると何が起きるのか
コンポストの中身は、握って軽く固まり、指で押すと崩れる程度の水分が適正とされています。ここに雨が入ると、次のような変化が起きます。
- 水分が増え、材料のすき間から空気が追い出される
- 酸素を使う微生物が働けなくなり、分解が止まる
- 代わりに酸素のない環境を好む菌が増え、酸っぱいにおい・腐敗臭が出る
- 底に水がたまり、容器の外へしみ出す
「屋外に出しているのに、においが強くなってきた」という場合、雨が原因のことは珍しくありません。においの原因の切り分けはコンポストの臭い対策で解説しています。
方式別「雨ざらしにできるか」
| 方式 | 雨ざらし | 理由 |
|---|---|---|
| 段ボールコンポスト | × | 段ボールが濡れると崩れる。雨は厳禁 |
| バッグ型(LFCなど) | × | 布製で雨を通す。軒下などに置く |
| 密閉容器・バケツ型 | ○ | フタが閉まれば雨は入らない |
| EM(ボカシ)式 | ○ | 密閉して発酵させる方式なので問題ない |
| 設置型コンポスター(屋外用) | △ | フタ付きなら可。通気口から入る分は許容範囲 |
| キエーロ(土中式) | △ | フタ付きなら可。従来型は雨よけの屋根を付ける |
| 回転式(タンブラー型) | ○ | 密閉性が高く、地面から離れているので水はけも良い |
| 電動生ごみ処理機 | × | 家電なので屋内設置が前提 |
「フタがしっかり閉まるか」が実質的な判断基準です。
屋根がない場所しか確保できない場合
ベランダや庭に屋根のあるスペースがなくても、次のどれかで対応できます。
フタが密閉できる容器を選ぶ
もっとも確実な方法です。パッキン付きのフタなど、雨が入らない構造のものを選びます。フタの選び方はコンポストのフタ・密閉性の選び方を参考にしてください。
上に板やトタンをかぶせる
設置型コンポスターの場合、フタの上に一回り大きい板を斜めに置くだけでも、吹き込む雨をかなり防げます。
壁際・軒下に寄せる
建物の壁に寄せるだけで、当たる雨の量は大きく減ります。ただし通気が悪くなる場所は避けてください。
台の上に置く
地面に直置きすると、雨が跳ね返って下部から入り込み、底に水がたまります。ブロックやすのこを敷いて数センチ浮かせると水はけが改善します。
やってはいけない対処
ビニール袋やシートで全体をぴったり覆うのは避けてください。雨は防げますが同時に空気も遮断され、内部が蒸れて嫌気状態になります。覆うなら、側面に隙間を残して空気が通るようにします。
雨に強いタイプ
屋根のない場所に置くなら、フタが密閉できる容器か、地面から離れた回転式が向いています。どちらも雨が直接入らない構造です。
密閉フタ・パッキン付きコンポスト容器
密閉フタ・パッキンセット(虫よけ・ウジ虫対策)

アルミス 回転式コンポスト 回る作太郎 AKS-65L
タンブラー型(回転式)コンポスター
価格・在庫は変動します。最新の価格は各販売サイトでご確認ください。
雨で水浸しになってしまったときの立て直し
濡れてしまっても、多くの場合は回復できます。
- 乾いた基材を足す — ピートモス、もみ殻くん炭、乾かした落ち葉、新聞紙をちぎったものなど
- よく混ぜて空気を入れる — 底から掘り返すように
- 数日フタを少し開けて風を通す(虫が入らないよう防虫ネットを併用)
- しばらく生ごみの投入を止める — 水分の多い生ごみを足すと悪化します
具体的な手順は次の記事にまとめています。
あわせて読みたい コンポストの中身がドロドロ・べちゃべちゃになる原因と直し方 コンポストの中身が泥のようにドロドロ・べちゃべちゃになってしまうのは、多くの場合、水分過多のサインです。原因と直し方を解説します。そもそも置き場所をどう決めるか
雨だけでなく、直射日光・風通し・においの動線も置き場所の判断材料になります。ベランダと庭では条件がかなり違うので、コンポストの置き場所の選び方、マンションの方はベランダでのコンポストの使い方もあわせて確認してください。
屋外に置くなら、雨に強い方式を最初から選ぶのがいちばん確実です。方式ごとの違いはコンポストの種類を徹底比較で比べられます。
よくある質問
屋根がない場所しか置けません。どうすればいいですか?
雨に濡れてしまった場合はどうすればいいですか?
雨水は分解に必要ではないのですか?
作り方がわかったら、道具とトラブル対策も
必要な容器・基材をそろえ、つまずきやすい虫とにおいの対策を先に知っておくと失敗しにくくなります。
本記事は公的機関の発表資料やメーカー公式情報をもとにつちラボ編集部が作成しました。制度内容や商品仕様は変更される場合があるため、最新情報は各公式サイトでご確認ください。